2009年11月の日記 連絡先(e-mail)
2009年10月の日記

ガーナの記録は、更新頻度が少ないのでザンビア版とは日付が逆になっています

20091101 日曜日
 午後から実験室に行って黒板に実習の説明を書いたり、停電時に使う顕微鏡用のLED照明の準備をしたりした。照明と言っても電池ボックスにLEDを直接差し込み、抜けないように穴にアルミホイルを巻いた竹串を突っ込むだけ。そうしたセットを16個作った。

 実験室に入ってしばらくすると降雨があった。それほど長くなかった。この日に降った雨はそれだけだった。

20091102 月曜日

 今日から1・2年生とも顕微鏡を使った実習。6時半から顕微鏡の点検、照明用の蛍光灯にまぶしさを減らすラミネートしたアルミホイルをかぶせる作業、紙やすりでメスを研ぐ作業、白板に2年生の実習の指示を書くことなどをした。

 9時50分からの原形質分離の実習では、簡単な説明をした後に、2年生の学生達が進んで作業してくれたのでとても助かった。

 12時10分からの1年生の実習では、昨年使った小テストを再度利用して作業させた。去年より時間内の課題を減らしたが、それでも2時間ぎりぎりかかる学生が多かった。

20091103 火曜日

 二人で5時に起きて身支度。レイチェルは通院のため6時半にアクラに向けて出発。二泊の予定だ。自分も同じ時間に実験室に向かった。

 実習は12時10分からの1年生の顕微鏡実習だけ。学生はよく集中してスケッチと課題をこなしていた。

 後片付けをしてから15時頃に部屋に戻り、夕食の準備を早めに始めた。この晩は19時頃から21時頃までおだやかな降雨があり、とてもしのぎやすくなった。

20091104 水曜日 銀行とプリンタ
今年は条件の良い顕微鏡が17台使える

 朝から断水。昨晩の雨のせいか、外は霧がかかったようだった。7時前に実験室に入り、実習の成績を台帳に写した。

 そのあと、一度部屋まで戻り、故障したプリンタを持ってタウンへ行った。以前にプリンタを買ったお店で、故障の原因を説明し、見積もりを頼んだ。修理にどれだけの日数がかかるか不明なので、故障したものと同じプリンタを業務費で買った。300GHCだった。(2万円ちょっと)昨年2月に買った時は200GHCだった。ドルにしてみるとほとんど同じ金額だが、GHCでみれば5割高だ。

 新しいプリンタの箱を持って銀行まで歩いて行った。ちょうど開店時間になったので、最初の来客として入ることができた。先月行った南アへの送金がまだ届いていないと連絡を受けたので、その状況確認と現金の引き落としをした。担当の方によると自分の口座からの送金は無事にすんでいたそうだ。そこで、受け取り側の銀行に問い合わせて結果を連絡しましょうと返答してくれた。

 今日の為替は1ドルが1.42GHCだった。

 カレッジに戻り、先週に続いて化学室の倉庫の整理をフェリシア先生と1時間ほどした。今日は薬品ではなく、実験器具を少し整理した。

 12時10分から実習(のはずだった)。学生は時間前に集まった。少し早めに顕微鏡の使い方を説明し始めた。ところが、20分ほどして、学生が手当て(allowance)を受け取るための書類作りがあると連絡がきた。学生達は教室に移動しそちらの作業に入った。終わったらすぐに戻ってくると言ってくれたが、時間がかかることは知っていたので、1時間ほど待ってから実験室の掃除と片付けをして早々に引き上げた。

 部屋に戻ってから事務所から頼まれた原稿の校正、新しいプリンタの接続などをした。

20091105 木曜日

 9時50分からと12時10分から実習。成績の処理をしてから、実習の前に余ったストローで正二十面体と正四面体を作ったり、ゴム動力飛行機をひとつ仕上げたりした。

 午後の実習の途中、停電になった。顕微鏡用のLED照明を作っておいたのが役だった。ただし、LED照明は光に少し癖があるようで(ストレート過ぎる感じ)顕微鏡から少し離し、顕微鏡側も絞りを調節する必要があるようだ。

 実習の後、15時すぎに水のパック(500mlが30個入り)を買って帰った。レイチェルはアクラから戻ってきていた。

 夜は野菜を多めに入れたビーフ・カレーを作って食べた。

 食事をしながら、ナイジェリアで行われているU17のサッカー・ワールド・カップでナイジェリアがニュージーランドに大勝するのを見た。

 一日中断水が続いた。学生にバケツ4杯分の水を運んでもらった。

20091106 金曜日

 6時半に実験室に行って、7時から1年生の顕微鏡実習。その後、片づけと成績処理などををして12時10分から2年生の原形質分離の観察だった。

 1年生の実習開始直後に停電になり1時間ほど続いた。停電の間はまたLED照明を使った。

 10時頃に部屋までスケッチ用の紙を取りに戻った。給水が再開されていたので、レイチェルは洗濯ができたと言っていた。

 今日は正午に来客があった。ワからITさんが見学に来てくれたのだ。明日クマシのサンブラ・ホテルで理数科分科会の打ち合わせがあるので、昨日からクマシ泊だったそうだ。

20091107 土曜日 1月研修会打ち合わせ
 9時15分に部屋を出てアドゥーンのサンブラ・ホテルに行った。8名の隊員さんと1月に行う研修会(勉強会)の打ち合わせのためだ。

 打ち合わせは予定の10時より少し早く始まり、途中昼食休憩を挟んで、15時まで行われた。1月7・8日に予定されている隊員総会の前日の6日と、総会後の9日に事務所を会場に研修会を実施することが決まった。それ以外にも、研修の内容や2月以降の行事についても少し話し合った。

 自分は夕食には参加せずに、野菜と果物を少し買ってすぐにカレッジに戻った。

 レイチェルの疲れが取れないようだったので、夕食にチキンのスープとご飯を作った。

 6時過ぎに学生が部屋まで来て、アセンブリー・ホールの壁にビデオを映すのだが、プロジェクターがうまく動かないので見て欲しいと言った。そこで、ホールまで 学生と一緒に行ってみた。

 15分ほどあれこれいじってみて分かったのは、学生がケーブルをプロジェクターの誤ったソケットに差し込んでいたこと。それと、ビデオを再生するためのPCには分かり易いモニター切り替えの表示が無かったこと。この二つを解決したので、ビデオは壁にちゃんと映った。

20091108 日曜日
 教育実習中の学生からプロジェクト用の資料を頼まれたのでウェブを使って検索し、それを印刷した。算数の位取りの教授法に関する資料だったが、ウェブ上には数え切れないほどあったのでびっくりした。

 その後、月曜からの実習資料を作り始めたが、できあがったのは17時過ぎだった。レイチェルに英語をチェックしてもらった。

 夕食には、ひき肉と野菜のソースを作ってスパゲッティに絡めて食べた。醤油と味噌を少しいれたので、ちょっと和風の感じだった。

 食事中から30分ほど弱い雨があった。

20091109 月曜日

 実習前にたまっていたミネラル・ウォーターのボトルを切って、ビーカーの代用品や呼吸器モデルのパーツとしてストックした。

 9時50分から2年生の実習。人体の反射能を落下する物体につけた糸を捕まえるのに要した時間から考える実験と、神経の刺激が体内を伝わる速度の測定の実験。昨日夜までかかって仕上げたワークシートが分かり易かったのか、少し説明しただけで、後は学生がすすんで課題をこなしていった。

 12時10分からは1年生の実習。人の頬の粘膜細胞とタマネギの細胞の観察。今回は主にスケッチの指導だった。こちらも、ほぼ予想通りの進行。

 夕方、アクラの事務所から電話でインドから自分宛に書籍が届いていると教えてくれた。昨年の南アでのワークショップの結果をまとめた本。所内で回覧してくださいとお願いした。

 体が少しきつく、夕食の後20時には寝床についた。

20091110 火曜日

 朝から9時頃まで断水。レイチェルはこの日からドライビング・スクールに通い始めた。ガーナに居るうちに正式な免許が手に入るか分からないが、新しいことに挑戦し続けるのは良いことだ。

 自分は7時少し前から実験室で作業。昨日の実習の後できなかった(疲れていて)カバーガラス、スライドガラスの洗浄と整理をまずすませた。それから成績の記録、課題の返却などをした。少しだけ時間をとってゴム動力飛行機の組み立てもした。

 そういうことをしている間に男子小学生が二人実験室まで来た。授業中に騒いだため学校から追い出されたそうだ。彼らと飛行機を飛ばして遊んでから、学校へ行って授業を受けさせてもらえるように頼みなさいと言った。彼らは元気そうに学校へ戻って行った。

 ところが、しばらくして彼らはまた戻ってきた。先生が許してくれなかったそうだ。そこで、追い出されるまで何を勉強していたか聞いてみた。受粉について勉強していというので、カタバミの花を摘んできて、顕微鏡で拡大しめしべについた花粉を見せた。その後、彼らは実験室から出て行ったが、授業に戻れたかどうかは分からない。

 実習は12時10分から、この日もタマネギと頬の細胞の観察。簡潔だが分かり易いスケッチをする学生が多かった。

20091111 水曜日

 朝から断水。6時半から実験室で作業。実験室の洗い物にはためてあった水を使っているが、今のところ十分な水のストックがあるので断水でも実習は大丈夫。

 カバーガラス、スライドガラスを洗ってから2年生のクラスに提出物を返却に行った。空き時間の学生に提出物の返却を頼んだ後、2年生の理科の授業を見学させてもらった。フェリシア先生が指導する時間で、学生達はグループ毎に環境問題に関するとトピックスについて発表していた。過放牧、土壌汚染、森林破壊の発表を聴かせてもらった。ただし、授業の後で学生に質問してみると、頻繁に出てきた温室効果(green house effect)の温室について具体的な知識の無い者もいた。ガーナは一年中暖かい(暑い)ので温室は見たことも使ったこともないだろうから当然かもしれない。それでも温室がどんなものか知らなければ正しく温室効果の意味がつかめないと思うのだが。

 実習は12時10分から2時間。先週は学生の手当ての手続きのためキャンセルされてしまったので、その時間のやり直し。

 顕微鏡を最低倍率にして花などをそのままステージに載せ、上部から停電時用に作ったLED照明で光を送るととてもうつくしい構造が観察できる。1年生の実習時間が余ったら、それらを観察できる時間を作ろうと思った。

 実習の後に、ここ数日で作ったゴム動力飛行機の試験飛行をしてから部屋に戻った。

 夜に短い降雨があった。

20091112 木曜日

 6時半から準備開始。来週の実習用にパタパタ細胞分裂の改訂版を作ろうと下絵を描き始めた。体細胞分裂だけでなく、減数分裂用のものもつくるつもりで作業した。仕上げには色鉛筆を使った。

 この日の実習は9時50分からと12時10分からの2回。2年生だけだった。

 後片付けの後、分裂の図を描く作業を続けた。夜、PCとスキャナを使って図をデジタル化した。この日の作業はここまでだった。

 夜、比較的長く雨が降った。おかげで寝苦しくなかった。

20091113 金曜日 入学許可式
マントと学帽をつけて記念写真がとれる
宣誓する新入生
入学許可を宣言する校長
来賓と校長が全新入生と握手

 Matriculation の式典が14時から予定されていたので1年生は朝6時半のアセンブリーから式典の練習と掃除で忙しくしていた。そのため実習は無し。12時で授業が打ち切りだったので、午後予定していた2年生の実習も無かった。

 空いた時間を利用して昨日デジタル化した画像でパタパタ細胞分裂と減数分裂を作り始めた。その作業の途中で、これまで使っていたパタパタ細胞分裂は、和式のめくり方だというのに気がついた。日本の文庫本を開くのと同じ方向からページをめくっていく形式だ。そこで、西洋式に開けるようにエクセルのデータを修正したり並べ直したりした。14時前に画像の修正はだいたい終わった。

 その後、本部棟に向かった。途中で教育実習中の3年生に会った。彼女達がプロジェクトについて助言を求めてきたので、しばらく実験室でそれに対応した。その後、アセンブリー・ホールに行った。入学許可式は本部棟の中庭と予定されていたが、ホールに変更になってい。

 教員は、ステージの上に席が設けられていたが、暑そうなのと緊張するので屋外に座らせてもらいながら式典を見学することにした。

 今年の式典では開会前に教員名と新入生の名前、それに校歌などが印刷された小冊子の式次第が配られた。式は式次第にある通りの時刻に始まった。(掲示では14時だったが、式次第には15時と印刷されていた)

 天候にも恵まれて(急な雨も強い陽射しも無かった)式は順調に進行した。新入生による宣誓と校長によるその入学許可が最も大切な場面だった。新入生は男女とも上下白の正装で、終始居住まいを正していた。

 16時に式典は無事終了した。

 夕食にレイチェルが牛の足(つま先)とトマトの煮物を作ってくれた。ゼラチン質でおいしかったが、足をいくつもいれすぎてちょっとくどかった。食べきれずに残してしまった。

 この晩も短時間だが降雨があり、床につく頃には涼しくなって助かった。

20091114 土曜日 パタパタ減数分裂
 インタネットを使ってパタパタ減数分裂に入れる説明文の資料を探した。それらを参考に説明文を書き入れたり、細かい修正をしたり、英語をレイチェルに直してもらって一応パタパタ減数分裂と新パタパタ細胞分裂が完成。ただし、印刷にとても時間がかかる。2年生の実習用なので、4クラスで約140人、パタパタ減数分裂と細胞分裂を学生一人に一枚ずつ印刷するので紙が280枚。いずれも両面印刷なので、プリンタに560回以上紙を通さなければならない。A4一枚の印刷に25秒かかるので、順調に行っても印刷だけで4時間ほどかかりそうだ。個人用のプリンタでは時間もインク代もかなりの負担だ。

 メイル添付で銀行の明細が届いた。パスワードを使ってファイルを開いてみると南アへ送金したお金の約9割が返金されていた、送金はうまくいかなかったようだ。

 お昼過ぎにシャワーがあったので、それほど暑さに悩まされずにすんだ。ガーナの北部では、乾季が始まっているとワにいる隊員さんのメイルにあった。ここでも少し湿度が下がっている。

20091115 日曜日

 6時半頃から水が弱かったので、慌てて開いている容器などに水を貯め始めたが、7時に水は止まってしまった。しかし7時半には給水再開、ホッとした。

 昨晩何とか教材の印刷が終わったので、ウェブサイトの更新をしてから、校長や理科主任に渡す活動報告などのPC作業に移った。21時頃までにだいたい形になった。

 夕食にサモサ?のような餃子?のような揚げ物をレイチェルと作った。皮が厚くなりすぎたがおいしかった。ただし、お腹には重かった。

 ナイジェリアで行われていたU17サッカー・ワールド・カップ決勝戦の中継を18時から見た。残念ながら無いジェリアはスイスに1対0で敗れたが、開催国として実によく活躍したと思った。

20091116 月曜日

 7時前から作業開始。空きボトルの整理、教材の綴じ込み、実技試験用のカード作り、おもちゃの修理などをしていたら3時間かかってしまった。

 途中で本部棟にAdmission Requirements & Information Handbook を取りに行った。薄いA5版の冊子だが、2年半以上ここにいて初めて知る内容がたくさん載っていた。

 9時50分から2年生の実習。パタパタ細胞分裂と減数分裂づくり、それに判別しやすいヒトの遺伝形質の調査の作業をさせた。

 12時10分から1年生の実習。一番進んでいるクラスでは今日から顕微鏡の個別実技試験。事前に観察させた4種類のプレパラートからひとつを選んで学生に渡し、顕微鏡で観察できるかを試験した。学生は、一分以内に視野の明るさを調整し、標本に焦点を合わせなければならなかった。去年より時間制限を厳格にして実施したので、一度目で合格した学生は3名だけだった。全員が合格するまで、まるまる2時間かかった。

 実験室の片付けをしてから、化学室に放り出してあったインド製教材の空き箱を外で燃やした。その後、教育実習中の3年生が二人訪ねてきたので、授業に必要な小物(磁石、磁界観察器、LED、自作の三脚、ビーカーなど)を渡した。

 部屋に戻ると断水だった。(18時半頃に給水再開)  調理の前後に水が必要なので、テイク・アウェイを買って夕食にした。

 レイチェルはこの日、ドライビング・スクールで初めて車を運転したそうだ。

20091117 火曜日

 実習前に漂白剤のボトルとボルティックのボトルで空気圧ロケットを作ってみた。ただし、日本から持ってきたランチャー(ローンチャー)を使わず、圧がかかったら自然に飛び出すタイプ。ボトルが炭酸飲料用でないので、その方が安全だ。一般的な空気圧ロケットが高圧タイプとすれば、今日作ったのは低圧タイプだ。

 実習は12時10分からだったが、前の時間が体育の学生達はシャワーを浴びて少し遅れてやってきた。陽射しの中のいるととても暑いのでこれは致し方ないと思った。

 今日も顕微鏡の個別実技試験。ただし、課題の標本を事前によく観察していない学生が多かったので、満点の学生は少なく残念だった。彼らが学校で働き始めたら、問題は自分で解決しなければいけないので、個別実技試験はその予行のつもりだ

 プリンタの修理の見積もりを頼んでいたお店から電話があった。修理不能とのことだった。

 レイチェルは仮免許と自動車に取り付けるL(運転練習中)プレートを持って帰ってきた。今日ドライビング・スクールへの支払いは全てすませたそうだ。(前払い式)

20091118 水曜日

 午前中に教育実習中の3年生から頼まれたサイエンス・トイのパーツを作ったり、低空気圧ロケットの改良版を考えたりした。

 実習は12時10分からのはずだったが、学生が早く集まったので12時から始めた。動物と植物の細胞の観察とスケッチ。説明に時間をかけたせいか、手際よく観察もスケッチもすすんだ。

 実習の後片付けをしてから、明日の4クラス分(2クラスは同じ時間帯にある)の準備を始めた。コフィー先生が私用で不在なので、代講が2クラスありきつきつなのだ。コフィー先生から頼まれた実習の内容は、実験器具の説明。したがって、器具を箱から出しては実験台に並べて準備する作業の繰り返し、途中で遊びに来た小学生と飛行機を飛ばしたりロケットを飛ばしたりしたので実習の準備が終わったのは16時半頃だった。

 夜に明日の実習の資料を作り印刷した。停電にならなくてよかった。

 この日は早朝から21時頃まで断水だった。

20091119 木曜日

 6時半から実習準備。7時からサイエンス・コースの2年生に実験器具の復習をさせた。指名した学生に、器具の具体的な使い方と注意を順に説明させていき、補足を自分がした。途中で息抜きに空気圧ロケットを飛ばした後、昨晩作ったクイズ(小テスト)をやらせた。

 9時50分からはジェネラル・コースの2年生。高校までで実験器具についての知識は学んでいるはずだが、彼らによるとそうしたものを見るのは今日が初めてとか。二名ずつ指名して、器具の説明にチャレンジさせた。その後で、前の時間と同じようにクイズを解かせた。

 12時10分からこの日最後のクラスの実習を予定していたが、前の時間の片付けに1時間以上かかりそうだったので、実習は次週送りにした。学生達にとっても、もともと非公式の授業として入れてあると時間なのと、この日の午前中は彼らも授業が詰まっていたためすぐに受け入れてもらえた。

 結局14時すぎまでかけて片付けをした。途中、教育実習中の3年生が質問にきたので、それに少し対応した。(当地の教科書にあるように、乾電池一つとLEDと手作りのコイルで、誘導起電力を観察できるだろうか?図のコイルはどうう見ても釘に数十回エナメル線を巻いただけのもの。それと虫眼鏡で集めた太陽光を使って空き缶に入れた水を沸騰させる実験があったが、これも無理だと思った。)

 日中は北東からの風が吹き、空気が乾燥して埃っぽかった。乾季の走りのようだ。ホッケー場の脇にある木は落葉し始めた。部屋の中は湿度が65%ほどに下がったので、室温が29度あってもしのぎやすい。

20091120 金曜日

 6時半から実習用具を並べ始めて、7時少し過ぎから1年生の実習開始。先週はmatriculation で授業がつぶれたので、このクラスが動物と植物の細胞を観察する最後のクラス。

 実習の後、片づけをして12時10分からの次の時間に備えたり、低空気圧ロケットをまた一台作ったりした。実習まで後1時間という頃、1年生のあるクラスが銀行口座の書類書きをクラス全員でするために実験室を貸して欲しいと言ってきた。快く承諾したら、1時間ほどかけて全員が書類を作っていった。カーボン紙複写で何ページにも渡って書類を作っていった。

 12時過ぎに午後から実習を予定していた2年生が12時半から集会なので、授業を受けられないと連絡してきた。ということで、この日の午後の実習は2週間続けて無しということになった。

 空いた時間を利用して、実験室の掃除をしてから来週の実習準備を始めた。フランク先生が月曜の7時か8時から実験器具を教える時間をとって欲しいと言ってきていたので、その準備。それと来週からの光合成によるデンプン合成確認の実験の準備をした。

 それらが一段落した頃に、教育実習中の3年生が何人かやってきた。空気の授業をしているという学生には、今日作った低空気圧ロケットと、ポンプを貸し与えた。

 レイチェルは今日も1時間半の路上教習だったそうだ。16時半頃、野菜をたくさん買って帰ってきた。

 今日も朝からけぶったような空模様。風は北東。まだあまり砂埃はひどくないが、やはりハマターンが始まったようだ。

20091121 土曜日
 朝の5時前から鐘や太鼓と学生の声がうるさかった。

 タウンに出かけて、銀行とPC店などを回ろうと思っていたが疲れていたので中止した。朝食の後、比較的水道の水量があったので、レイチェルはシーツ、カーテン、チテンゲの洗濯を始めた。空気が乾いてきているので、どれもその日のうちに乾いた。

 南アへの再送金のために、銀行のスウィフト・コードをインタネットで探した。前回の送金書類のコードは、支店コードであったことが分かった。正しいコードも見つけることができた。

 紙に記録していた学生の成績をPCに打ち込んだ。また、月曜からの実習の資料を印刷した。

 アッセム先生に頼んで、レイチェルに運転の練習をさせてもらった。もちろん構内からは出なかった。

 夕方、エンターテイメント委員会の学生がプロジェクターを借りに来たので、一緒にアセンブリー・ホールまで行った。プロジェクターは映画の上映に役立ったようだった。

20091122 日曜日 歓送迎会

 12時からチョップスティック中華料理店でアシャンティ地区ボランティアの歓送迎会があった。本格的なピザとケバブに加えて中華料理も食べた。今回は新人さんが2名、1月に帰国するボランティアが1名だった。

 食事の後、ゴールデン・チューリップ・ホテルでお茶を飲んだ。

20091123 月曜日 勤労感謝の日

 6時半から作業開始。7時過ぎにケネディ先生が立ち寄ってくれたので、化学室を開けてもらった。おかげで午後からの実験用の水銀温度計を取ってくることができた。

 その後、サイエンス・コース2年の授業がフランク先生の指導で実験室であった。ときどき口を挟ませてもらった。最後のクイズには自分の印刷物を使ってもらえた。

 フランク先生の授業の後片付けをしていると9時50分からのクラスの学生が早々にやってきた。しかし、遅れているクラスと2週間以上の内容の差(そのクラスには先週2回実習をした)ができているため、今日の実習はキャンセルと伝えた。

 12時過ぎに1年生の学生が集まり始めた。一番進度の早いクラスで今日は光合成によるデンブン合成を確認する実習。こちらが準備しすぎているのかもしれないが、手際よく作業がすすみ、課題の提出と採点、後片付けまで含めて14時頃に終了できた。

 その後、部屋に立ち寄ってからタウンに行った。銀行で国際送金用の書類をもらったり、PC店から修理不能と言われたプリンタを回収したりした。その後、今日切れてしまった実験室の蛍光灯のために、蛍光管を買い、日用品を少しと果物を買ってカレッジに戻った。

 レイチェルはドライビング・スクールから帰ってきて疲れているようすだった。月曜日は道路がとても混んでいるので、どんなに早く家を出ても遅れてしまうと言っていた。

20091124 火曜日

 7時に実験室に壊れたプリンタと新しい蛍光管をもって行った。掃除をしてから、釘を鉄心にした簡単なトランスを作った。二次側(約300回巻き)に赤色LEDをつないだ後、一次側(70回巻き)に乾電池を一つつないだり離したりした。LEDは無事に点滅した。昨晩ウェブでヒントを見つけたので、それを参考にさせてもらった。

 8時過ぎに実験室を出て、正門の前からタクシーに乗った。昨日もらった国際送金用の書類を銀行に出しに行くためだ。8時半の開店と同時に銀行に入ったおかげで、9時には手続きを済ませることができた。

 それから自転車店で空気ポンプを、プラスチック店でポリエチレンの袋を買った。最後にスーパーと野菜スタンドで少し買い物をしてからカレッジに戻った。

 実習は12時10分から、昨日と同じ内容。前の時間が体育なので少し遅れて始まったが14時頃には、全ての班の課題提出まで終わった。

 片付けと掃除をしたあと遊びに来た小学生達と低空気圧ロケットを飛ばして遊んだ。今日買ってきた空気ポンプは快調に使えた。

 帰り際にグラウンドの脇を通ると、大きな木では落葉が始まっていた。

20091125 水曜日 乾燥と埃がひどい

 早朝から断水。7時から実験室で作業開始。来週の実習で虫かご作りをしたいので、ストローで立方体を作る方法を試した。3回試作品を作って、3度目のものが一番丈夫。ただし、手間がかかるのが心配。それとストローが軽いので、網を張ったり、シートで覆ったりしても風で飛びそうだ。この作業中に、ガーナ・ストローがこれまでより径を大きくしているのを見つけた。強度も少し落ちていた。図形作りには少し弱い。

 12時10分からの実習は、銀行へ提出する書類の仕上げで学生が遅れたため12時40分から開始。顕微鏡操作テストの時間だったが、遅く始まったので一回しかチャレンジできないと宣言して始めた。そのおかげか、時間内にテストは終了した。

 一日中北東風が吹き、乾燥した埃っぽい空気で満たされていた。

 実験室も部屋も埃っぽかった。室内の湿度は日中59%ほどだった。

 調理で水を消費しないようにテイク・アウェイを買って夕食にした。(ご飯だけ炊いて、外でキャベツ・ソース、ビーフ・ソース、揚げた魚を買ってきた)  断水は20時半に終わったので、洗濯と掃除それに水浴びをした。

20091126 木曜日

 7時前に実験室に向かった。建物の前にあるやしの木にゴム動力飛行機が先週の金曜日からひっかかったままだったが、今朝見ると無くなっていた。地面に3本の棒をつないだものが落ちていたから、近所の子供がその棒を使ってはずしたのだろう。

 建物に入っていつものように実験台のふき掃除をした。その後、昨日ケネディ先生に貸し出した、PH指示薬と酸塩基の整理。プラスチック・ボトル類の整理、実習資料の準備、昨日の成績の処理、課題の返却などをした。

 実習は9時50分からと12時10分から2年生にパタパタ細胞分裂と減数分裂を作らせてから、ヒトの遺伝形質の調査。

 実習の片付けの後、遊びに来た子供達と飛行機と低空気圧ロケットを飛ばした。

 明日はイスラム教徒のメッカ巡礼の終わりを祝う犠牲祭(または供犠際Eid ul-Adha)でお休みのため授業は無い。

20091127 金曜日 祝日
 朝からTVではアクラの独立記念公園で行われていたEid ul-Adhaの式典を放送していた。

 10時にBさんがいらっしゃった。BさんのPCが故障してしまったので、自分の予備PCの一台を再びお貸しした。お礼にインスタントの味噌汁をいただいた。

 月曜の虫かご実習用のサンプルをいくつか作ったが、丈夫な立方体は自分が作っても1時間ほどかかるので、学生には難しいようだ。セロハン粘着テープも少し使うが、より簡単な立方体を使うことにした。10インチ×16インチのポリエチレンの袋にぴったり入る立方体を作り、それを袋に入れて上を封じれば一応虫かごのようになった。

 冷凍庫の肉が底をついたので夕食は鯖の缶詰と茹でたキャッサバだった。

20091128 土曜日
 午前中にレイチェルが髪を整えてくれたので、とてもさっぱりした。

 午後からタウンに出かけて、虫取り網につける棒を探した。モップ用の棒が手ごろだったので、10本買った。

 その後、ラミネート・フィルムを買おうとお店に向かっていたら、日本人の青年を二人見かけた。彼らは隊員さん達で、インタネット電話で使うカメラとヘッド・セットを探しに来たのだそうだ。そこで、連れ立ってクマシで一番大きい(?)PC店に行った。しかし、お休み。そのため、いつものPC店まで案内した。目的の物はすぐに買えたようだった。お店の前で彼らと別れた。

 アドゥーンを歩いている時、弱い雨が少しだけ降った。

 カレッジに戻ってから、実験室の掃除を1時間ほどした。それからインド製の虫取り網と買ってきた棒をつないだ。棒に木工用ドリルで穴をあけ、網を留めているビスをその穴へ入れてできあがり。やさしく使えばしばらくは持つと思う。

 夕食には、サンブラ・ホテルで買ったAll Season Pizza を食べた。おいしかった。

 室温は一日中30度。扇風機を回しっぱなしにしてしのいでいる。今日は、ここ数日で湿度が一番高い。(75%ほど)

20091129 日曜日

 この連休中は、自宅での断水がなかったので助かった。朝シーツとチテンゲの洗濯もできた。来客がある予定だったので、二人で少々掃除もした。

 11時半頃KSさんとHNさんがタクシーでカレッジまで来てくれた。明日、ドンポアセで新隊員の研修があり、それに参加するため昨晩はクマシのサンブラ・ホテルに宿泊していたそうだ。15時頃にドンポアセに向けて出発するので、その時間までカレッジの見学などをしてくれた。

 実験室では、カメラ・モデル、風で走る車、簡易スペクトロメータなどを見てもらったり、針穴写真機と低空気圧ロケットを実際に作ってもらったりした。ロケットは実際に飛ばしてもらった。

 13時前から14時過ぎまで自宅でいっしょに昼食を取った。自分達が昨日買ったチャーハンの他に、お二人が買ってきてくれたテイク・アウェイを食べた。レイチェルはカレーを用意してくれたが、カレー用のお腹は残らなかった。

20091130 月曜日

 7時から実習準備。休まずに作業して9時半頃に終了。途中、デンプンのりを作っていたビーカーが加熱中に割れてしまってその後片付けをしたり、温度計にクランプに留めやすいようにゴムを巻いたり、薬品のラベルを新しくしたり、試験管や薬品を倉庫に探しに行ったりとなかなか忙しかった。

 9時50分からの2年生の実習は、1年生の実習の器具がたくさん実験台に出ていてじゃまだったので、彼らの教室で行った。今日は虫かごづくりと、捕虫網を使っての虫取り(コース・アウトラインに沿って…)。2年生はストローとポリエチレンの袋と洗濯ばさみで虫かごを作り、土曜日に柄をつけた捕虫網を振るった。全員に虫捕りをしてもらった。

 12時10分からは唾液のはたらきの実習、実験と提出物のチェックは14時頃に終了した。去年ちゃんとした実習手引きを作っておいたので、その通りに準備して実施することができた。

 16時頃まで片付けと掃除、遊びに来た小学生の世話をした。

 部屋に戻ると断水だった。水がじきに回復するのを期待して買い物に行った。今日の日用品の買い物は、ミネラル・ウォーター、トイレットペーパー、卵、コーラ、お酒類にバナナということで、いつものように液体ばかりだった。

 夕食の野菜カレーを食べている間に給水が再開された。食後一段落してから床の拭き掃除や洗濯をした。

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